【Q&A】契約を締結するときには、トラブルになった場合を想定しておくことが大事と弁護士に言われたのですが、なぜそのような悪いことばかり考えておかないといけないのですか?

なぜなら、契約とはそもそも紛争になった場合に、意味があるものであるからです。
(そして、トラブルを想定したり、質問によってありうべきトラブルを見つけ出して、「こういうときに困らないか?そのためにこういう条項を入れたらどうか?」というアドバイスをする弁護士は、契約交渉になれていて有能な弁護士だと思います。)

問題が起きて、それが話し合いで解決できる問題であれば、契約の変更をして解決すればよいのですから契約条項はどうでもよいのです。話し合いで解決できないときこそ、契約条項がどうなっていたのかが問題になるのです。
そして、国を超えた取引では商慣習も言語も異なるわけですから、何か問題が起きたときに協議でスムーズに解決できないことが多いのです。そのときに、よりどころとなるのは契約にどう書いてあったかです。契約に書いてあることは互いの債権と債務になっていますので、債務を履行しないほうが債務不履行の責任を負い損害賠償責任を負うことから、契約のとおりに履行せざるをえなくなります。しかし、そもそも債権債務がはっきりしていないと、トラブルのときに「・・・・をいつまでにしてください。それが貴社の義務でしょう!」といえなくなり、トラブルの解決が困難となります。

 
それには、まず、取引主体の貴社がまず、契約の目的を整理し、リスクを理解し取れるリスクと取れないリスクを判断しておくべきでしょう。

例えば
・一定の商品を継続的に買うこと
・WEB作成とWEBビジネスのコンサルティングをしてもらうこと
などなど、目的がありますよね。

次に、その目的を達成するのに不可欠なエレメントを整理する。
売買契約なら
・売買の成立をどうやって決めるか(どんなふうにオーダーを出し承諾してもらうのか)
・いつまでに納品してもらうか
・価格はいつどうやって決めるか
・目的物に瑕疵(品質などの問題)があったときどうするのか
などなどですね。

日本語の契約であれば細かいことを書かないこともこれまでは多かったと思いますが、よく知らない相手の場合には大事なことは書いておくべきです。
たとえば、納期について絶対に守って欲しいことがあるなら、それは何かの形で約束させておくべきです。
そして、英文契約書は当然慣行として詳細で長くなりますので、きちんとした内容の精査が必要です。
後で「そんなこと書いてあると知らなかった」といっても、国際ビジネス契約の世界では認められません。
また、こういう約束だったはずだ!といっても「そんな契約になっていないでしょう」と言われますので、こちらが譲れないことはきちんと伝えて契約書内に織り込みましょう。